ExcelのAVERAGE関数で平均値をマスター!AVERAGEA・AVERAGEIFとの違いも解説
Excelでデータ分析を行う上で、「平均値」の計算は避けては通れない基本中の基本です。テストの平均点、月間の平均売上、アンケートの平均満足度など、さまざまな場面で活用されます。その最も基本的な計算を担うのがAVERAGE関数です。しかし、このAVERAGE関数、ただ範囲を指定するだけと思いきや、実は「空白セル」や「文字列」の扱いなど、知らないと正しい平均が出せない落とし穴も存在します。この記事では、AVERAGE関数の基本的な使い方から、知っておくべき重要な仕様、そしてよく似たAVERAGEA関数やAVERAGEIF関数との違いまで、徹底的に解説します。
AVERAGE関数の基本的な使い方
まずはAVERAGE関数の基本から押さえましょう。AVERAGE関数は、指定した範囲に含まれる数値の平均値を返します。
=AVERAGE(数値1, [数値2], ...)
引数には、平均を求めたい数値やセル、またはセル範囲を指定します。複数の範囲をカンマで区切って指定することも可能です。実際に、以下の営業成績リストを使って、売上金額の平均を計算してみましょう。
平均売上を求めたいセル(この例ではF2セル)に、以下の数式を入力します。
=AVERAGE(C2:C9)
これは、「セルC2からC9までの範囲に含まれる数値の平均を計算してください」という命令になります。Enterキーを押すと、瞬時に平均売上が計算されます。これがAVERAGE関数の最も基本的な使い方です。非常にシンプルですが、次に解説する「仕様」を理解することが、この関数を正しく使いこなす鍵となります。
【最重要】AVERAGE関数の仕様と注意点
AVERAGE関数を使う上で、絶対に知っておかなければならない2つの重要な仕様があります。それは「空白セル」と「文字列」の扱いです。これを知らないと、意図しない計算結果になってしまう可能性があります。
ポイント1:空白セルは完全に無視される
AVERAGE関数は、計算対象の範囲に空白セルがあった場合、そのセルを完全に無視します。つまり、合計値を求める際にも、個数を数える(割る数の)際にも、そのセルは存在しなかったかのように扱われます。
例えば、5人のテストで1人が欠席(点数欄が空白)した場合、AVERAGE関数は受験した4人の合計点を4で割って平均を算出します。全体の平均(5で割る)を求めたい場合には適していないため、注意が必要です。これは「未入力のデータを除外して、入力があるものだけで平均を出したい」という場合に非常に便利な仕様です。
ポイント2:文字列は完全に無視される
数値と同様に、範囲内に文字列が入力されているセルも完全に無視されます。例えば、点数リストの中に誤って「欠席」という文字が入力されていたとしても、そのセルは計算から除外され、エラーにもなりません。数値データのみを確実に拾って平均を計算してくれるため、データにノイズが多い場合に安定した結果を得られます。逆に、文字列を「0」として扱って平均を計算したい場合は、後述するAVERAGEA関数を使用する必要があります。
類似関数との違いを徹底比較
Excelには、AVERAGE関数以外にも平均を求めるための便利な関数が用意されています。それぞれの違いを理解し、状況に応じて最適な関数を選べるようになりましょう。
| 関数名 | 機能 | 文字列の扱い | 空白の扱い |
|---|---|---|---|
| AVERAGE | 数値データの平均を求める | 無視する | 無視する |
| AVERAGEA | データ全体の平均を求める | 0として計算に含める | 無視する |
| AVERAGEIF | 1つの条件に合うデータの平均を求める | 無視する | 無視する |
| AVERAGEIFS | 複数の条件に合うデータの平均を求める | 無視する | 無視する |
AVERAGEA関数:文字列を「0」として平均したい場合
AVERAGEA関数は、文字列が入力されたセルを「0」として扱って平均値を計算します。例えば、アンケートで「満足=5, 普通=3, 不満=0」と点数化する際、未回答者に「0点」を割り当てて全体の平均を出したい、といった場面で有効です。
AVERAGEIF関数:1つの条件で平均を出したい場合
AVERAGEIF関数は、「もし〇〇だったら平均を求める」という条件付きの計算が可能です。例えば、「営業1課」のメンバーだけの売上平均を計算したい場合などに使用します。
=AVERAGEIF(部署の範囲, "営業1課", 売上の範囲)
AVERAGEIFS関数:複数の条件で平均を出したい場合
AVERAGEIFS関数は、「もし〇〇で、かつ△△だったら平均を求める」という、さらに複雑な条件での計算が可能です。「営業1課」で、なおかつ「Aランク」評価のメンバーだけの売上平均を出す、といった詳細な分析に役立ちます。
=AVERAGEIFS(売上の範囲, 部署の範囲, "営業1課", 評価の範囲, "A")
よくあるエラー「#DIV/0!」の原因と対策
平均値を計算していると、時々 #DIV/0! というエラーが表示されることがあります。これは "Divide by Zero" の略で、「0で割り算をしようとしていますよ」というExcelからの警告です。
AVERAGE関数でこのエラーが出る原因は、対象範囲に数値データが一つも含まれていないことです。例えば、範囲内がすべて空白セルや文字列だった場合、合計は0になりますが、割る数(データの個数)も0になってしまうため、計算ができずエラーとなります。
このエラー表示を避けたい場合は、IFERROR関数と組み合わせるのがおすすめです。IFERROR関数は、「もしエラーだったら、代わりに〇〇を表示する」という設定ができます。
=IFERROR(AVERAGE(C2:C10), 0)
このように記述すると、AVERAGE関数が通常通り計算できる場合はその結果を、#DIV/0!エラーになる場合は「0」を表示してくれます。「-」や「計算対象外」といった文字列を表示させることも可能です。
まとめ
今回は、ExcelのAVERAGE関数と、それに関連する関数について詳しく解説しました。最後に重要なポイントを振り返りましょう。
- AVERAGEは、最も基本的な平均関数。空白と文字列は無視される。
- AVERAGEAは、文字列を「0」として計算に含めたい場合に使う。
- AVERAGEIFは、1つの条件で絞り込んで平均を計算したいときに使う。
- AVERAGEIFSは、複数の条件で絞り込みたい、より詳細な分析で使う。
#DIV/0!エラーは、範囲内に数値がない場合に発生し、IFERROR関数で対処できる。
これらの関数の特性をしっかり理解し、目的に応じて正しく使い分けることで、あなたのデータ分析はより正確で効率的なものになります。まずは単純な平均計算から、ぜひAVERAGE関数を活用してみてください。